パワーポーズ仮説

「パワーポーズ仮説」(Power Pose Hypothesis)は、アメリカの社会心理学者であるエイミー・キュディ(Amy Cuddy)によって提唱された仮説です。この仮説によれば、特定の身体的なポーズや姿勢を取ることで、自信や力強さを高めることができ、それが行動やパフォーマンスに影響を与えるとされています。

具体的には、キュディらの研究では、高い自己評価や自信をもたらすとされる「パワーポーズ」を取ることで、身体的な変化や心理的な効果が生じることが示されました。例えば、広げた腕や脚を持つような開放的なポーズを取ることで、テストの成績や面接でのパフォーマンスが向上する可能性があるとされています。

この仮説は、身体と心の相互作用が存在し、身体のポーズや姿勢が自己感情や自己評価に影響を与えることを示唆しています。具体的なメカニズムはまだ完全に解明されていませんが、パワーポーズが身体のホルモンバランスや神経系に変化をもたらし、自己の力や自信を高める働きがあると考えられています。

ただし、パワーポーズ仮説に関する研究には、再現性の問題や議論も存在しており、その効果の一貫性や大きさについては研究者間で意見が分かれています。現在も研究が進められており、より詳細な理解が求められています。